名前
| 切っ先を鋭く研がれた刃ほど その身は薄く脆いのだ 「 八
千 流 」 けれど 彼が呼ぶのは あたしではないのだ。 彼の世界は どこまでも広く 白い。 あたしには 名前がないから。 彼が名前を与えてくれたら
あたしはどこへだって行けるのに。 彼は あたしがここにいることさえ知らない。 「 や ち る 」 そ の 名 は あ た し の も の な の に 。 彼があの子を呼ぶたびに あたしの心の隅で 昏い炎が爆ぜる。 あたしを。 あなたの声で。 嫉妬に狂って あたしがあの子を切り裂いてしまう前に。 13巻読んだら、書きたくて仕方なくなった話。 2004/06 |